ゲーム

Nが見たかったものと僕らが見たかったものが違ったとしてもBWとBW2は名作には違いない

発売後9年にして、ポケモンBWに太鼓判を押していたとりもげです。

どこら辺がといわれたら、やはりNの影響による作風の変化が大きかったように思います。

ポケモンを捕まえるゲームなのにポケモンを開放しろと言い、プラズマ団はいわゆる悪の組織なのにチャンピオンに勝ってしまいと、BWはこれまでのポケモンの伝統事を覆すようなストーリーになっていました。

Nに会いにポケモンブラックを始めたら、BWはアンチテーゼな革命的作品だったんだなぁと思い知った話2018年も残り少なくして、ポケモンのプラチナをクリアしたので、ブラックを始めたとりもげです。 http://torimoge.c...

基本的にポケモンはポケモンバトルを楽しむ育成&戦略ゲームであり、ストーリー方面でうならせてくる類のゲームではありません。だからこそ悪の組織の幹部以上の面々の生い立ちが掘り下げられることはとくになく、世界の破滅を嘯くその程度の組織でしかなかったのですが、BWではNが悪人でなかっただけでなく、部下たちにしても「本当に彼らは悪なのか?」と一考できる作品になっています。(Nを裏で操るゲーチスが思っていたよりも「本物の悪人」だったのもよかった)

最後にNが主人公を鼓舞して飛び去ってエンディングを迎えるという結末も衝撃的で、「これこれすればNと会える」というデマや噂の類が飛び交うなどして話題の一作にもなっていたようでした。

舞台モデルも初めて海外になったり、ポケモンジムのギミックが手が込んでいたりと、今回はそんな挑戦をしたという意味ではシリーズ屈指の先駆け的な存在となったBWの続編である、BW2に関してのプレイ感想を交えた記事です。

BWと比較しての変化の概要

BWと比べて開幕「期待外れ」?

▲ ポケモンの歴代OP集

とりもげはゲームを初めて速攻、BWのファンタジー感を強く匂わせる神秘的なOPムービーから、BWにかなりの期待を募らせていました。良い意味で「本当にポケモンか?」と思わせてくれる出来でした。

もちろん嫌いではないのですがポケモンは冒険心を煽る、軽快なOPが常でしたからね。いつも通りとは聞こえはいいのかもしれませんが、ちょっと変化の足らないと思う要素の一つでもありました。

そこから見てみると、BW2はがっくりきました。なぜって、BWのファンタジー感たっぷりだったOPとは違い、BW2のOPでは「いつも通りのポケモンのOP」が流れたから。まあここは当時よく抱いた人も多かったのでは?と思います。

とはいえ、いざ冒険を開始してみれば、主人公はBWと同じイッシュを舞台にしていながら「BWにはなかった新しい街から旅立ち」「主人公の街にはポケモンジムがないことが常だったのにジムを設置した」ことなど、しっかりBWの“革命”の部分を受け継ぎつつ、新要素で飽きさせない工夫を垣間見ました。

これが分かったとき、後の展開を思って、ほっとしたものでした。

▲ BWではライバル枠だったベルやチェレンも、大人になって登場

登場するポケモンは新旧まぜこぜに

▲ ベルが抱えている箱からから選ぶという斬新な、おなじみ御三家を選ぶシーン。BWではベル、チェレンと3人でプレゼントの箱から御三家を選ぶという、シリーズ初(?)博士抜き・子供だけの御三家選びだった

BWでは登場するポケモンがすべてBW初登場のポケモンで固められていましたが、さすがに続編であるBW2では新規ポケモンはなく、新旧混ぜての分布状況に。

まあ、これはね。(笑)個人的には完全新規の方が楽しかったとは思いますが、新旧混ざっていても、似たポケモンの比較ができたりして、じゅうぶん楽しめました。またポケモンの総数が増えたことにより、バトルの難易度はBWよりも一段も二段も上がっています。

ローテーションバトルやトリプルバトルを挑んでくるトレーナーも前作BWより多く、本来ならサクっと倒してしまえるはずの野良トレーナーに苦戦した人も多そうです。(とりもげも1,2回やばい状況があった)

ポケモンジムは全部刷新

▲ ヒウンシティのジムは芸術家であるアーティがジムリーダーをしているだけあって、ギミックの派手さ、芸術性は随一。ちなみにBW2では「繭」をモチーフにしていて、幻想的な雰囲気とBGMを味わいながら、穴から穴へワープできる(仕組みは謎。笑)

BWはBW以前のシリーズと比べると、描画に立体感を出してきたことによってかなりギミックが大胆になって、色使いやアイデアも派手になりました。

それはBW2でも踏襲されているようで、前作と同じギミックのジムが一つもなく、ポケモンジムに挑戦するのが楽しみになった人は多かったんじゃないかなと思います。

とりもげも、これまでのシリーズではポケモンジムはバッジを取るための場所、レベルを上げる場所くらいにしか思っていませんでしたが、BWで認識を改めさせられたままに、BW2でも引き続いて楽しむことができました。

BGMはロックマンXちっくなスタイリッシュなものへ

BGMの方はリメイクされた様子。全体的にスタイリッシュになっているようでした。

BWのプラズマ団のBGMは聞くたびに「やべえなぁ……」と思っていた口なんですが、リメイクされたBW2のプラズマ団BGMや、ライバル戦BGMはロックマンXシリーズ風味のスタイリッシュさがあって、なかなかでした。

もちろん、新しく追加された街や道路のBGMはしっかりBGMがついていて、相変わらず良い仕事でしたが、ライモンシティやホドモエシティなどの前作にもあった街のBGMは変わっていなくて、これはこれで懐かしむこともできます。

ストーリーはBWの2年後――妥協しないリアルな2年後

BW2の一番の期待はやはりストーリーでしょう。BW2は、BWから2年の月日が経ったイッシュ地方が舞台になっています。

2年で変わった人もいれば、それほど変わっていない人もいます。前作で友人兼ライバルだったベルやチェレンも登場したりして、2年で人々がどうなったのか、その変化が分かるようになっています。

プラズマ団のその後もしっかりと描かれています。

Nやプラズマ団員はそのあとどうなったのか。プラズマ団の暗躍から、人々はどういう思いを抱いたのか。プラズマ団に関する市井の感情は、かつてプラズマ団に妹のポケモンを盗られてしまったというライバルのヒュウを通して描かれるのですが、

このヒュウがプラズマ団を出会いがしらに殴ったり、しょっちゅうキレたりとポケモンにしてはかなり尖ったキャラで、そんなヒュウを中心として、プラズマ団による世間への影響を良いもの・悪いものどちらも“平等”に浮き彫りにしています。

まとめ

▲ 衣装が変わったカミツレと、新規登場のジムリーダーホミカ

個人的には、BWと同様にBW2も楽しめた作品になりました。BWは発想の新しさとポケモンの懐かしい楽しみ方を思い出して、BW2ではポケモンバトルの旅パではなかなか油断なら戦略性が楽しめ、人々のリアルな感情が印象に残りました。

ストーリーでは、プラズマ団は主に再出発した苛烈なゲーチス派と、改心するか奪取したポケモンを元の持ち主に返そうとする穏健派のN派に分かれ、その交錯する団員たちの内情が深みを帯びてリアルに描かれています。

それ以外の人たちの2年後の変化はもちろん、BW同様、従来のシリーズであれば目立つ見た目とは裏腹に個人の活躍はからっきしだったジムリーダーたちとの絡みや活躍もしっかり用意してあり、各団体・キャラクターの奥行きが感じられるようになっています。

個人的には、これ以外の楽しめたポイントとして、ポケモンバトルが妙に白熱した点。

多くなったローテーションバトルやトリプルバトル、そして新旧ないまぜになったために把握が大変になったポケモンの分布・登場の状況は、6匹というおなじみのポケモン所持数がちょっと少ないと思えるくらいでした。

ちなみに世間的には、BW&BW2は、賛否両論の評価寄りの作品のようです。ちらっと意見を見てみれば、 「ポケモンは伝統的なゲームであるべき」「ポケモンのストーリーは軽い勧善懲悪の姿勢を貫くべき」といった保守派の意見がちらほら。あとはポケモンにしては鬱ストーリーな部分でしょうか。

ポケモンを「子供向きのゲーム」であることや「ストーリーが気軽に楽しめる」という部分に焦点を当てると、そういう評価になってしまうのかもしれません。いずれにせよ、ポケモンでシリアスないし、新しく深いストーリーを描こうとして、まさかのポケモンという世界観の根本を揺るがす「ポケモンを開放しろ」だったのは、やはり衝撃的でしたし、名作に足りうるアンチテーゼな要素だったように思います。名作とは大概生々しいものです。ポケモンのストーリーは冷静に考えると結構ツッコミどころも多いのですが、BW・BW2はその点いつもより結構少なめだったようにも思いますしね。