転スラにはあふれるほどの魔物がいるわけですが、個人的に驚いたのはオークたちの登場。
スライム | 分かる。最弱魔物の代表格。 |
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ゴブリン | 分かる。最弱魔物の代表格。(ゴブスレは除く) |
竜 | ド定番。 |
オーガ | 美男美女だらけだけど登場回数はそこそこ多い。 |
リザードマン | 最近増えたのでわかる。 |
ドライアド | うんうん。ハイファンタジー系によくいる。 |
オークは……え、豚? 豚だっけ、オークって? もっとこう人型でトロール系だよね?
と、筆者はそんな感じで、オーク(ゲルド)の登場にかなり新鮮な印象を受けた一人なんですが(ドラクエ的なオークというと分かりやすい)、
▲ コミック版のオーク。セリフまでイケメン。
まさかこんなにイケメンとは思っていなくて「え、なにこのイケメン豚。。」と、思ったものです。(о´∀`о)オークでというより、豚をナチュラルにこんなにクローズアップないし美化している作品は初めて見た、と言ってもいいかもしれません。
テンペスト国随一の労働力
イケメンに思うかどうかは人によりますし、ゲルドないしオークが転スラの世界でどういう魔物になっているのか改めて説明してみると、言ってみればガテン系の豚さんです。
「最初に明言するが俺はオークに罪を問う考えはない」
「……!?」
オークディザスター戦で王を失い、絶滅のカウントダウンが始まると同時に行き場をなくしたオークたちは(王のスキル『飢餓者』の伝播能力により空腹がいくらか抑えられていた)、リムルの恩赦によりテンペスト陣営に参加することになりました。
そこで罪深いゲルドたちは、テンペスト国で「どう生きるのか」検討されます。といっても、飢餓により放浪していたゲルドたちオークには、金や技術など、戦禍を補えるものは何一つありません。そこでオークたちに任命されたのが、住処や食料などを保障する代わりの労働力としての提供――家づくりや、木材運びなどのいわゆる体力職であるガテン系の仕事だったというわけです。
「お前はオークディザスターゲルドの意志を継いでもらうべく名をゲルドとする」
「ははっ」
「オークたちをしっかり導くんだぞ」
「はっ!」
リムルは現代人的な意味では大人ではあるのですが、ガゼル王みたいな威厳はなく、リムルにはまだ世界を熟知していないことからくるうっかりもあり、シズ男版の見た目のままに王らしさはありません。ですが戦後処理ないしオークたちの処遇に関しては救済もとい“救族”的な英断と言えるでしょうね。
長になっても働く
そうして、ゲルドたちはオークはテンペスト国(他種族共生国家)の一員としてしゃにむに働きます。外見通り、食べることさえできれば力も体力もある魔物ということで、ガテン系にはぴったりです。ビールなどのお酒に大手を振って喜ぶのは彼らであり、まさに。
ガテン系というと、元不良で言動が荒々しい者も多いですが、オークは全くそんなことはなく本当に真面目。彼らの長的な地位につくことになったゲルドがとくに一番働くときています。(リムルから休めと叱られるくらい)
リグルドしかりランガしかり基本的に長となった者は「現場の仕事」に就きませんから、ゲルドは異例なポジションで、そこで誰よりも真面目に働いているからゲルドはイケメンなのです。さらには覚醒魔王化した際には進化の機会を辞退するのでイケメンっぷりというか、その性格の誠実さや謙虚さに拍車がかかります。
もちろん力量的には随一なので、働くのと同時に、多いスタミナを生かし、防御面に特化した守征王(バリアロード)として戦時で頼もしい一翼を担うことにもなります。
アニメ版のゲルドは少し荒くれ者感アップ
個人的に少し残念だったのが、アニメ版のゲルドはちょっと豚感と肥満感が増して、金髪モヒカンもあり、荒くれ者の印象が強まっていたこと。基本的に彼らは温厚な性格のようですからね。(他種族からの「豚ども」呼ばわりに動じない部分とかでも笑)
“シワ感”が重要だったガチロマンスグレーなハクロウと同じく、アニメはアニメーションとして動かさないといけないので、書き込みがどうしても減ってしまうので仕方ないんですけどね。色がついて、より人外感が増したこともあるでしょうね。
▲ 新OPの作画では、書き込みやシワはあるけど“豚のイケメン”になってる
それでもときどき渋イケメンな一枚絵があったりもして、今後のカリュブディス戦などの戦闘面含めて楽しみなところ。よりイケメンなゲルドを見てみたいなら、ぜひコミック版を読んでみてください。