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転スラ/ゲルミュッドとは何者なのか?名付けをジュラの森各地で行っていた本当の理由

2018年最後の放送となった13話では、本来なら勝ち目のないリザードマン側の防衛戦となるはずだったリザードマンとオーク軍との戦いが開戦した話でした。

「ゴブリン隊を守りつつオークの包囲を突破する!」

▲ 多くの仲間を失い、いわゆる「戦犯」になってしまったガビル。とはいえ、一将としてのカリスマ性があるガビルは、手の届く範囲では仲間を守ろうとするし、一騎打ちも男気溢れ、さらに作画もいいときていた13話は1クール中でも屈指のバトルシーンになってる

結局リムルたちが「わが軍は圧倒的ではないか」な力で、オークたちを一網打尽にしてひとまず場を収めることになるのですが、そこには影で慌てふためく者が一人。


「鬼人だと…!?ゲルドにはオーガの里を襲わせたがまさか生き残りが進化したとでもいうのか!?」

クールすぎるソウエイの呼びかけのもと、オーク軍を率いているのが彼――魔人ゲルミュッドであると改めて知らされます。

「次は貴様の番だ。オーガの里を滅ぼし鬼人を敵に回したことせいぜい後悔するがいい」

魔人ゲルミュッド

転生したらスライムだった件では、魔物が多く出てくるわけですが、おおまかな魔物の強さ的には、「 魔人以下の一般的な魔物<魔人<魔王 」という強さの図式が成り立っています。(竜族はひとまず置いておいて)

ゲルミュッドはそんな魔物ランクの中間に位置する「魔人」の一人で、ホブゴブリンのリグルの名づけの理由となった実兄のリグルや、ガビルに名づけを行えるくらいには魔素量も豊富な上位の魔物です。名付け後、鬼人になったオーガたちもこの魔人ランクに連なります。

「『名をやろう』と言ってきたんですがあまりに胡散臭かったので追い返しましたところ悪態をつきながら帰っていきましたね」

かつてベニマルたちオーガ一族は、そんなゲルミュッドからの名づけを断りました。理由はうさん臭かったから。(サングラスにドレッドヘアに白いスーツにそして仮面にと確かにうさん臭い)ちなみにオークの里を滅ぼしたのは、仮面や体格がゲルミュッドと違っていたように実行犯は別にいます。

ゲルミュッドが名づけを行う理由

「ゲル…」
「ゲルミュッド。魔王軍の幹部です」

ゲルミュッドはリグルやアビルに名づけをし、オーガたちにも名づけを行おうとしたように、各地で魔物に名付けをしまくっていました。

名付けを行うと、単純に魔物をパワーアップさせること以外に、リムルも無意識に行っていますが、自分に忠実な部下を増やすという意味合いもあります。魔物には弱肉強食という暗黙というかルールがあるので、強い者には忠誠を誓いますからね。力を授けたのならなおのこと。

「いい感じになってきたでー!なぁゲルミュッド様-!」
「うむ」
「計画の方 順調に運んどるようやなー!」
「我が子が森の覇権を手に入れる日も近いだろう。そうなれば俺の…」

ゲルミュッドもまた、部下を増やす目的で名づけを行っていたわけですが、その先には森の覇権を手に入れるという目的意識がありました。

森とはもちろん、ジュラの森、ないしジュラの大森林のこと。

ジュラの大森林には、森の守護竜として信仰されていた暴風竜ヴェルドラは別に、ゴブリン、牙狼、リザードマン、オーク、そしてオーガなどの魔物が各地で群生しています。名づけを行って強者という歪みを生み出し、彼らを種族間で争わせ、最終的には大戦争に勃発させることがゲルミュッドの目的でした。

「そうなれば俺の…」の先にあるもの

ですが、最終な目的は、森の覇権を握ることではなく「魔王を誕生させること」でした。名づけを各地で行うのは、魔王候補となり得る強力な魔物を選別する意味がありました。


「このままでは俺が…俺があの方に殺されてしまう!」


▲ あの方とは(深読みしなければ)魔王クレイマンのこと

魔王クレイマンの部下であるゲルミュッドは野心家で、自分も魔王たちと対等な存在、ないし魔王になりたいという野望がありました。ですが、一口に魔王になるといっても簡単になれるものではありません。

そこでゲルミュッドは、魔王を誕生させる計画を考えました。もちろん計画で糸を引く(名づけを行う)のは自分。自分で名づけを行い、自分で部下を成長させていくのだから、部下が魔王になったとしても当然自分の忠実な部下のままだろう、そうゲルミュッドは考えます。

▲ 魔王候補に挙がったオークロード

魔王を誕生させるには、「現魔王三人以上の推薦」が必要になりますが、一連の大戦争を観劇してもらって楽しんでもらえば推薦も得やすいだろう。そうして魔王になった魔物を影で操れば、自分も魔王と同等の存在になれるし、自らが魔王の席に着く日も近くなるだろう、と。

やり方は卑屈というか、いかにも小物というか、正攻法ではないように見えますが、計画性があって堅実ではあり、自分が魔王になるための立身出世策の一環としてゲルミュッドは一連の名づけを行っていたのでした。

ゲルミュッドを見ていると、リアルの出世もそうですが、魔王になるのも大変だというのが分かるところ。魔王はおなじみの異世界話のように不確定要素で突如生まれるのではなく、結果を出し、上司である魔王を喜ばせるなど、段階を踏めば(一応)どの魔物でもなることができるというのは、転スラの面白い設定の一つでもありますね。