転スラ

転スラ/大人になればそこそこだけど、ラミリスのラスボスポジションになにか裏があるのか勘繰ってたことがあった

転スラのアニメを見ていてずっと思ってたことが一つあります。

それは、なぜラミリスがラスボス的な立ち位置にちょくちょくあるのかっていう。(笑)


これとか。


OPとか。(レベッカがいる!)

ラミリスさん、製作陣に袖あげましたね?(たぶん製作陣の遊び心なんでしょう笑)

ラスボスにはなれない最弱魔王

▲ アニメ版のラミリスの絵はgood

22話にして初登場になるラミリスは、十大魔王ないし八星魔王が一柱で妖精族の魔王です。作品内では、リムルがケンヤたち子供たちの命を削る魔素を安定化させるため、「精霊の棲家」に行った際に会うことになります。アニメ1期では残念ですがたぶんそれっきり。

30cmほどのちっちゃい体のままに、ラミリスは戦闘は不向きの魔王です。魔王の中でも最弱と言えますが、意外とギィ、ミリムと同じく最古の魔王の一人でもあって二人の喧嘩を仲裁したのを皮切りに三人は仲が良いこともあり、意外と地位は安泰。

一応大量の魔素を使って大人になれば、魔王か覚醒魔王クラスの力があり、勇者に加護を与えたりする役割もあります。

「なあ、それって、ドワーフとエルフが共同開発しようとしてた、魔装兵ってヤツ?」
「ピンポン、ピンポーーーン!!!
良く知ってるね! 、”精霊魔導核”って言う、心臓を造れなくて、暴走したんだよ!
で、外殻を捨ててあったから、持って帰って来て復元したの!
もしかして、アタシって、天才? すごくない?」
ウザイが、確かに凄い。(web62話より

ラミリスは精霊らしく、めちゃくちゃ喋り散らかすキャラの一人ですが、悪意はないですし、ちょっと怒るとすぐに前言撤回するような可愛らしいところも。

話が進むごとに随一の癒し系キャラになっていること請け合いですが、精霊工学を用いてAランククラスのゴーレムを守護者としていたままに、研究者キャラとしても異世界への転送を成功させるほど有能になっていきます。(ラミリス、ヴェルドラ、ベレッタを主人公に添えた「番外編 -未知への訪問-」はおすすめの話)

身を守るための迷宮作成能力

ラミリスは確かに魔王の誰にも勝てないような魔王ですが、代わりに迷宮を作成する能力があります。この能力はどの魔物、魔王にもない能力で、世界で唯一ラミリスだけが持っている能力です。

迷宮とはいわゆるダンジョンのこと。何階層も部屋を作ったり、罠を配置したりすることができます。戦闘力のないラミリスは身を守る術として迷宮を作成して、棲家とするのですね。

別の意味で恐ろしい迷宮内の魔物たち

ちょうどリムルが、国をどう発展させていくか考えていたときにラミリスと再会して、このダンジョンが客寄せのアトラクションにならないか?と考えます。

宝箱を置いたり、ボス部屋をつくったり、モンスターハウスをつくったり、死んだら入り口に戻ったり。リムル的には当初ウィザードリィとかメガテンとかをベースにしていたっぽい?ですけど、同じく日本人である若いマサユキからアドバイスも出てきたりして、シレンの形式になった様子で、

結果、迷宮アトラクションは大成功。冒険者たちを中心に利用客が増えていく中、自軍の魔物たちも迷宮内でこっそり鍛錬するというちょっと違う使われ方もして、リムル軍を強化する結果にもなります。

このダンジョンで恐ろしいのは、ダンジョン内の魔物は全て不死性を持つ部分。すぐに蘇生するわけではなく、タイムラグがあるようですが、それでも時間があれば戻ってこれるので十分に脅威です。

この迷宮における不死性の部分は、とくに敵対する国々が脅威であると感じて、「=つまり最下層に重要な研究施設などがあるに違いない」と踏んで侵略に乗り出したりするのですが、ヴェルドラを最下層に置いて魔素だまりをつくっているので、最下層に行けば行くほどとんでもないレベルの強さを誇る魔物たちの巣窟ともなっている迷宮から、彼らが無事に出てくることはないのでした。(内部はラミリスによりいくらでも配置の変更は可能なので、アトラクション用の優しい配置と、無慈悲な対侵略用とパターンを変えてる)

ゼギオン、クマラ、アダルマンなど、頼もしいとはいえ、やがて魔王クラスの魔物をぽんぽん排出するようになるのですから、地下迷宮は恐ろしい場所です。(笑)

そういう最凶の迷宮の所持者という意味ではラスボスですし、ギィやミリムでも迷宮に入った途端に迷宮内の諸々の効果の影響は受けるので、みんなを操っているがごとしな立ち位置もわかるところですが……冒頭にも書きましたが、ラミリスのラスボスポジションはやっぱり製作陣の遊び心なのでしょうね。

ちなみに地下迷宮編は個人的にも面白かったですし、魅せるアイデアとしても秀逸で、転スラを象徴するようなエピソードの一つでもあると思うので、気になる方は是非読んでみてください。(ゲーム好きの人はハマりそうです)おそらくかいつまんでこの地下迷宮の部分だけを読んでも楽しめるのではないかなぁと思います。(web100話「地下迷宮」