数あるレイドの中には特殊な、あるいは面倒な仕様を搭載したものがいくつかあります。
猛威を奮う「イカサマ」「じしんかじょう」持ちなどをはじめとして、サイキネとサイコショック持ちのエーフィ、無害ですが「トリックルーム」を延々と使うヤドキング、開幕に「しろいきり」をしてきたインテレオンなど。
コノヨザルにしても、急所率の仕様と確率はもちろん、“他の人に対して(見えないところで)気合だめを使っていること”も知らないと「なんでこいつ急所ばっかり」という叫び声が上がり続けます。
今回のガラルヤドランもまた特殊な仕様を持ったレイドです。この特殊な仕様を持つのがガラルヤドランのみというピンポイントなレイドですし、それなりにポケモンを遊んでる人でも知らなかった人はいるんじゃないでしょうか。
一応スパイスレイドなんですが、普通に強くもあります。強いというか嫌がれる寄りのレイドですね。また、レイド設計がよく出来ているレイドでもあります。
目次
星6ガラルヤドラン(毒・エスパー)の強さについて
シェルアームズ
ガラルヤドランで厄介なのは「シェルアームズ」ですね。ガラルヤドランを体現する技で、現状専用技です。
この技が冒頭で触れた特殊な仕様を持った技。
この技1つで物理と特殊で大きい方のダメージを採用する技で、エーフィのサイコキネシスとサイコショックを併せ持ったような技です。
違うのは、物理・特殊のダメージ計算が、「自分の攻撃と相手の防御」と「自分の特攻と相手の特防」それぞれでダメージを算出した上で強い方を繰り出すということ。
つまり、ガラルヤドキングと対峙することにおいてデバフ技でどうこうするのは、他のレイド比べてあまり得策でないということですね。エーフィのように、特攻を落としてやればいいというわけではないです。
タイプで半減する程度が筆頭の対策案としてはめぼしいところで(ちなみに毒技)、あとは「オーロラベール」とか応援防御など、防御と特防をいっぺんにあげないとちょっと二の足を踏みます。攻撃と特攻を下げる「なみだめ」も効果的ですね。
ガラルヤドランにしても攻撃と特攻は100で、どちらに転んでもいい割り振り方で、「シェルアームズ」によって種族値を決めたのかもなぁとは推測が及ぶところ。
ちなみに。
物理バージョンと特殊バージョンで専用モーションが用意されてます。優遇~。
シェルアームズ無効化⇒冷や水
で、もう1つ厄介なのが、「ひやみず」です。威力こそ50ですが、確定で攻撃を1段階落とす物理封殺技ですね。
本来ならこの技を搭載したところでそこまで脅威ではないはずなのですが(威力が低いのでAIの技優先度が低い)、ガラルヤドランは鋼が非常に出しやすいレイドです。
「シェルアームズ」は毒ですし、もう1つのメインウェポンがエスパータイプの「しねんのずつき」ですからね。
毒無効でエスパー半減なので、鋼は本来ならメタタイプ筆頭。なんですが、そんな鋼タイプにお見舞いされるのが「ひやみず」です。延々と来ます。
なので、鋼物理はもれなく封殺されます。致命傷にはなりづらいですし、特殊を出せばいい話ですが、考えられたレイドです。
タイプ一致しねんのずつき
そして先に触れましたが、「しねんのずつき」ですね。
エスパータイプの物理技です。そこそこ威力があるにくわえてタイプ一致なので結構痛いです。
エスパーはレイド的に通りがいいですし、2割でひるみもあること含め、ヤドランが足が速かったらもっと猛威を奮っていたことでしょうね。
星6ガラルヤドランの技と種族値
シェルアームズ
しねんのずつき
ひやみず
ロックブラスト
固定:どくどく
特性:さいせいりょく
「シェルアームズ」は威力90命中100の毒特殊技。ベースは特殊技ですが、上述したように、物理か特殊か都合よく変動する技なのでデバフで威力を落とそうとするのはあまり現実的ではありません。地味にしっかり2割で毒になります。
「しねんのずつき」は威力80命中90のエスパー物理技。2割でひるみます。割とこの技の本懐はひるみだったりしますが、ガラルヤドランは鈍足なのでそこのところは気にしなくてOK。
「ひやみず」は威力50の水特殊技。確定で攻撃が1段階落ちます。この技をこのヤドランの恒常技に持ってきた辺り、ブルベリレイドの開発陣のレイド設計における熟れた難解さとかがうかがえるかもしれません。
「ロックブラスト」は威力25命中90の連続技。とりもげは一度もくらったことがない技です。なぜ入れたのかも不明。難易度調整を見越した上での死に技搭載なのか。冷や水誘導用だとしたら、いよいよよくできてます。
「どくどく」は命中90の猛毒にする技ですね。残りHPが5割を切ると使います。
特性の「さいせいりょく」は戻すとHPが1/3回復する特性。例によって死に特性です。
種族値は以下。
HP | 95 |
---|---|
攻撃 | 100 |
防御 | 95 |
特攻 | 100 |
特防 | 70 |
素早さ | 30 |
合計 | 490 |
技のタイプ相性
毒・特殊:シェルアームズ⇒草、フェアリー
エスパー・物理:しねんのずつき⇒格闘、毒
水・特殊:ひやみず⇒炎、地面、岩
岩・物理:ロックブラスト⇒炎、氷、飛行、岩
水と岩は気にしなくていいレベルですが、影響はそこそこあります。ここでは岩のみを除外します。低威力連続技ってほとんどくらった経験ないのでね。
定番内だと、マリルリ、テツノカイナ、コライドン、ソウブレイズ、コノヨザルが抜群。
定番外では、ラランテス、ブリガロン、ニンフィア、テツノブジン、イダイナキバ、エルレイド、ジャラランガ、ラウドボーン、テツノドクガ、グラードン、ガチグマ、テツノイバラなど。
ガラルヤドラン(毒・エスパー)対策ポケモン
ガラルヤドラン戦は、まず毒とエスパーで抜群をとられないようにします。
鋼は有利タイプですが、上で触れたように鋼物理は水浸しになるのであまりおすすめではありません。出すなら特殊ですね。もっとも、負けん気の強い総大将殿は除きます。
アタッカー
定番内だと、ミライドン、ハラバリーが生き残り。どっちも順当に活躍できるかと思います。挑発をする必要もないので、がりがり削れるでしょう。
他では、ブリジュラス、サーフゴー、マギアナ、ディアルガ、エンペルト、テツノカシラなどがメタ択筆頭。
鋼タイプなので毒とエスパーをすかしつつ、特殊なので冷や水の憂き目にもあいません。ブリジュラスは対物理の方が得意ですが、これくらいなら大丈夫です。ワイドブレイカーしつつダメージを稼ぎます。ディアルガは特殊ならいけます。鋼特殊はサーフゴー以外、ラスカノメインで火力はそこそこなので、メトロノームなど方々で補うのが◎。
逆に、ハッサム、デカヌチャン、ザシアンとかの鋼物理陣は冷や水で封殺されることでしょう。半減はできるので死ににくい択ではあるんですけど。ただ、ドドゲザン(負けん気)は攻撃が上がるだけで、いつぞやのエーフィ戦のように連打ゲーと化します。
一方で、ザマゼンタやフォレトスは戦えます。基本ボディプレ型だと思いますしね。
鋼以外だと、黒馬バドレックス、ミュウツー、カイオーガ、ミロカロス、ギラティナ、パルキア、サザンドラ、ウネルミナモ、オーガポン岩、タケルライコ辺りは普通に戦える拓。基本的にシェルアームズか思念が来続けると思うので、物理も戦えるでしょう。動画は気付いたら鋼に寄ってしまいましたが、他タイプも普通に戦えます。
ミュウツーやミロカロスは鋼物理が多い場合は「しろいきり」があると戦況を楽にできます。2者の個性でもありますね。
サポーター
サポーターは両刀対策ができるポケモンですね。
そうでない場合は物理対策かつある程度特殊耐久もあるポケモンや光の壁持ち。ただ、拓は少なめです。
ポケモン次第ですが、「しろいきり」があると物理メンバーのフォローができます。
ブーピッグ(HB)&ヤレユータン(HB)での対策
1匹目はブーピッグです。両刀対策と言えばな拓ですが、最近は働かせすぎな気もします。( ´ω` )
応援防御⇒リフレクター⇒光の壁⇒冷や水連打で完封します。挑発はいらないので、バークアウトを織り交ぜたり、壁を1つにして両刀デバフなどでもOK。
ヤレユータンは特攻デバフがないので、光の壁をして冷や水連打です。物理デバフは甘えるしかないので、特殊寄りにはなりますが、ブラッキーも一応似たような動きはできます。
B振りミロカロスでの対策
2匹目はミロカロス。後編DLCで「はいよるいちげき」を獲得してサポート力が上がりました。
応援防御⇒(白い霧)光の壁⇒冷や水連打+這いよる一撃で封殺します。
リフレクターは覚えないので、光の壁+冷や水(ワイドブレイカー)が基本行動になりますが、味方次第では這いよる一撃をうちます。
他にも元から神秘の守りや命の雫など色々とできますし、対応力は頭一つ抜けるようになりましたね。スイクンも壁はないですが、冷や水とバークアウトで似たような動き。
クレッフィでの対策
3匹目はクレッフィ。こちらも這いよる一撃の獲得でサポート力が上がった子。
応援防御⇒リフレクター⇒光の壁⇒這いよる一撃⇒ミストフィールドで封殺目指し。
物理相手ではあり、本来は特殊の相手をさせるべきではあるので、応援防御や回復も適宜入れます。
あとは両刀ビルドにしたミュウとかです。そこまで火力が高いわけではないのが安心ですが、めぼしい拓が少ないですね。
冷や水連打をされる側の気持ちってこう
そんな感じでガラルヤドランのレイド対策でした。
封殺を考えると面倒な相手だなぁの一言ですが、ネクロズマ(日食)を出した時に冷や水連打されてすっかりじり貧になったのが印象的でした。ネクロズマ(日食)はかなり火力の高いポケモンです。
いつもは冷たい水をひっかけるのはこちら側ですが、かけられるとこうもじれったいのかという。(笑)それでもなんとかなる方だとは思います。