ありふれ

ありふれた職業で世界最強/5話感想 殺すを連呼していたハジメに好感を抱ける理由 凝った背景絵が良すぎた

4話で激闘を繰り広げたハジメとユエ。

被害がひどかったのは、再生ができるユエとは違い、片目を失ってしまったハジメの方ですが、あの穏やかな終幕を見れば生存の安泰が分かるというもの。(そもそもまだ4話だし(笑)。)

最下層に逃げ、地上に出る術を持つかもしれないという反逆者と二人は会えるのでしょうか?

ありふれた職業で世界最強/4話感想 ハジメはなぜ立てたのか? ちょっと意外な「想い」の力!オルクス大迷宮を降りていくハジメとユエ。 3話では、お互いの生い立ちを話したり、アルラウネを討伐するなどして、親睦を深めた話でした...

5話の概要

合計七つ首があったヒュドラを下したハジメが目を覚ましてみると、いたのは屋内のベッドの上。王宮の離れのような開放的な場所。

周りは木々が生え、川が流れ、そして疑似太陽と、まるで地上にきたかのような平和な空間でした。(ダンジョンものにはこういう空間たまにあるよね)

やたら舌なめずりをするユエの案内の元(笑)、二人は地上に戻る手がかりを探しに、この平和な空間に建立している豪華な屋敷――「反逆者の住処」を調べることにするのでした。

綺麗な背景絵

今回の5話は、タイトルにもしていますが、まず背景絵がとても印象に残る1話でした。

別に背景なんて……と思う人もいるかもしれませんが、背景絵が拙い作品はキャラ絵にせよ、台詞回しにせよ、往々にしてアニメ自体の作りも拙いものです。けもふれなど極端な例を除いて、拙い作品がヒットすることは非常に少ないです。(完成度高すぎるのもダメなんですけどね)

とはいえ、背景絵は担当する人が大抵いて時間もかかる部分なため、製作費&時間の削減に真っ先に当てられてしまうこともしばしばです。

どれほどの画力の背景がアニメの完成度の高さを裏付けるレベルになり得るのか。その辺りはおおよその判断基準しか筆者は持ち合わせていませんが、やはり見ていて目が楽しくなるのは、“アニメの背景絵”であることを忘れないイラストライクな絵であるように、今回の5話を見ていて感じました。

「2階の書斎や工房は封印されてて入れないか」

加えて、異質で、およそ人のいなさそうな退廃感と虚無感がそこかしこに漂っていて、それでいて美しい、個人的に好きな絵たちでした。ありふれの世界観はまだ熟知しているわけではありませんが、そこまで暗い作品ではないですし、空間までしっかり計算された絵であるのを察するに、だいぶアーティストなやり手のチームが背景を担当したのかもしれませんね。

地上から奥深い迷宮の更に底で、果たして孤独な反逆者たちは何を思ったのか。それを考えられるような場所と雰囲気をしっかり描いてくれています。

殺すを連呼するハジメに好感を抱く理由

「なぜ舌なめずりする?」
「ふふふっ」
「なんだその笑いは!?俺に何かしたのか!?ってか舌なめずりするな!」

背景絵の話はともかくとして。今回の5話では激闘を終えてのんびりとした回でした。

いわゆる探索回で。次のステージに登るための(地上に戻り、生存していくための)準備回でもあり、またユエもかわいくて、お風呂サービス回でもありました。

▲ もちろん強化(食事)もする(笑)

サービスシーンはともかく、ハジメは反逆者のオスカー・オルクスから得た神代魔法のアーティファクト作成能力により、義手、義眼、ジープに、新しい銃にと作りまくります。

異世界転生のチート主人公のほとんどが、目立ってしまうことを気にして、程度はどうであれ「こそこそする」のを考えると、ハジメの言動は最初から清々しいほどに異世界最強を邁進します。装備を充実させることに全く躊躇わず、名前までつけちゃうくらい。

ハジメが立ち向かわねばならなかったのが、人の到達し得なかった魔物の巣窟――大迷宮の奈落という、場所が場所だけに仕方ない部分もあります。

「つまりアレか?他の迷宮も攻略すると創設者の神代魔法が手に入るということか」

ハジメがそうせざるを得なかったのは「生きるため」であり、そんなハジメの姿にいっそ清々しさを僕らが感じるのは、戻れない強制転移をされてしまい、最弱の職業、いじめ、クラスメイトによる全く夢の無い裏切り、さらには腕を一本失くしてしまうという数々の不幸な目に逢ったからこそなわけですが、

ある意味年相応な、連呼される「殺す!」の言葉の影響も大きいのかなとも思ったりします。殺すなんて言う子がいたら、僕らはその子をたしなめますからね。

「ハジメと一緒ならどこでもいい」

「そうか…」

もちろんそこには、ユエをパートナーに選んで完全なキラーマシーンとは化さなかった安堵感とギャップ萌えのようなものもあるんですけどね。ユエも可愛くて仕方ありませんね。(笑)

世界最強の片鱗

「万翔羽ばたき、天へと至れ!」

「負けるもんか…!」

そんなハジメとユエですが、一方その頃なクラスメイトたちの65階層での“相応の”奮闘っぷりを見るに、ハジメたちの力が既にいかに並外れているかは、名言こそないものの、すぐにも察せられるところでもあります。

「そうだ!俺たちの勝ちだ!」

まあ、あれだけ暴れといて十数人がかりでやっとなクラスメイトたちと同程度の実力だとしたら説得力がなさすぎますね。(笑)

次回の6話ではハジメとユエは地上に戻ります。

ウサギの亜人少女――シア・ハウリアの登場が待ち遠しいです。可愛いけど変なウサギですからねw

もっと楽しむ方法

▲ 今回のエンドカード

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