ありふれ

ありふれた職業で世界最強/愛ちゃん(畑山愛子)がまさかのハーレム入り だけど自分は常に無自覚逆ハーレムで豊穣の女神で

ありふれた職業で世界最強を見ていると時々忘れそうになるのが、異世界転生ものであり、クラスメイトたちも同時に召喚しているという部分。

異世界転生設定を忘れてしまうのは、主人公であるハジメが孤立していて、さらにハジメ自身があまりにもありふれの殺伐としている方の世界(クラスメイト側と対立さえ辞さないという心境的な意味でも)に馴染んでいるためですが、クラスメイトたちも同時召喚されている事実すらも忘れそうになる同時召喚ものはなかなか珍しいかもしれません。

「ここにいるメンバーを中心に迷宮での実践訓練が再開される。それぞれ準備を怠らぬように」
「はい!」

▲ 再会するまでは、彼らの現在が出てきた時に「あ、君たちそういえばいたね」って感じにちょっとだけなる。(どんな場面でも)アニメだと8話まで交わりがない上、ハジメは大層元気なので(笑)、ほんと上に書いた兆候が濃い。

と、アニメでは若干影が薄く、ハジメと違う世界線で生きているかのようなクラスメイトたちの中でも特に目立つ一人に、ハジメたちの学校の先生だった愛ちゃん先生の姿があります。

「えぇ 絶対に諦めません。みんなの所に連れて帰りますからね!」

異世界転生で母親と同伴の面白おかしい物語は最近ちょっと見るようになりましたが(「通常攻撃が~」とか、「冒険についてこないで~」とか)教師は存在こそあれど、なかなか目立った存在にはなってないかもしれません。

これでも25歳

全くそうは見えませんが、そんな畑山愛子先生は25歳です。ええ、この顔でそうなんです。ロリもいいところw

全くそうは見えない&ロリ先生という部分は、クラスメイトないし学校中の人間共通の認識のようで、学校ではみんなから「愛ちゃん」や「愛ちゃん先生」などと呼ばれて親しまれていました。

「皆さんダメです!ダメですってばー!」
▲ 勇むクラスメイトたちも止められなかった

とはいえ、その呼び方または扱われ方を本人はあまり好ましく思っていない様子。威厳のある教師になりたいと常日頃から考えつつも、ロリ教師らしく頑張り屋ではありますが、ドジを踏んではよく凹み、よく叫んでいます。

「仲間の死を目の当たりにしたばかりなんですよ!悲しみや恐怖から立ち直るには時間がかかるんです!」

「確かにアレは不幸な出来事でした」
「本当にそう思っているのなら今すぐやめさせてください!でなければもう農地には行きません!」

威厳の方はともかく……常に生徒のことを考える立派な教師であるのには変わりません。いじめられていたハジメをどうにかできなかったことを思い悩んでいたり、

(南雲君、みんな…もっと早くにこうすべきでした。先生はもう二度と流されません!)

ハジメの訃報後、4話では威厳バリバリのエヒト教教皇のイシュタルに意見をぶつけて、「本人が嫌だと言ったら生徒を前線に出さない」という約束を取り付けたりもしました。(傍から見るとおじいちゃんと孫に見えるのは言ってはいけない)

護衛騎士から求愛(でもスルー)

「みなさん 今日もお疲れ様でした。お腹いっぱい食べて明日も頑張りましょう!」

そうやって、ちんまいかわいいにも関わらず断固として生徒を守らんとする愛子の姿には打たれるものがあったようで。特にそれは教会付きの騎士たちが該当しました。

愛子につける護衛の騎士たちはイケメンばかり。

▲ 8話のエンドカードに愛子の魅力のほど、もとい騎士たちの凄まじいイケメンっぷりが窺える……

一応これにも理由があり、愛子の「作農士」というスキルの希少性、有用性のために、国に縛り付けておこうという教会サイドの算段でした。ハニートラップですね。(作農士がハジメと同じく、非戦闘系職業であるところも)そこのところは元々愛ちゃん派の生徒たちが賢しくも?気が付き、「愛ちゃんは渡さん!」と奮起していたところだったのですが……

既にミイラ取りがミイラに。

神殿騎士専属護衛隊隊長デビッド
「心配するな。愛子は俺が守る。傷一つ付けさせはしない。愛子は…俺の全てだ」
神殿騎士同副隊長チェイス
「彼女のためなら、信仰すら捨てる所存です。愛子さんに全てを捧げる覚悟がある。これでも安心できませんか?」
近衛騎士クリス
「愛子ちゃんと出会えたのは運命だよ。運命の相手を死なせると思うかい?」
近衛騎士ジェイド
「……身命を賭すと誓う。近衛騎士としてではない。一人の男として」(第三章「愛ちゃん護衛隊」より)

彼らは皆ロリコンか? とも思うところですが、中世の世界観らしくみんな結婚が早いので、愛子は対象としては全然アリときています。愛子の方は、現代日本での男たちは、愛子と親密になるとロリコンと見られてしまうがために関係が先に進まなかったので、外見の垣根と世界線を超えた彼らの熱い視線に気が付かなかったようです。

それにしても、デビッド、チェイス、クリス、ジェイド……名前のひねりの無さ加減、外国の通販番組的な名前のラインナップを見るに、作者は愛子と彼らのやり取りを楽しんで書いていたんじゃないかと思います。(笑)(というか、信仰すら捨てるとか、台詞地味にリアルだ……ww)

ちなみに「豊穣の女神」という俗称は、愛子の作農士を活用した日々の功績、それを利用したハジメによる“やりたい放題の奇策”からきています。

意外と頑固だからこそ

「先生はどうしても南雲君からもっと詳しい話を聞かねばなりません」

そうして逆ハーレムを満喫(?)している愛ちゃん先生ですが、やがてハジメを意識するようになります。もちろん、教師としてではなく、異性として。そうして最終的にはハーレムに参加&ハジメに協力することに。

キッカケは、毒針を受けて神水をうまく飲み込めなくなった際、人工呼吸な救命活動でハジメに救われてから。

恋愛観は幼女な外見のためにまともな恋愛をしたことがなく、教師像は理想を追求しすぎるきらいがありと、なかなか頑固な性格の愛ちゃんだからこそ、ディープなちゅーはかなりの衝撃だったようです。もちろん、生徒の一人が死に、その生徒をハジメが“射殺してみせた”という現場に直面したための心理的錯綜も多分にあったんですけどね。

この辺りの愛ちゃんの独白と悩んでいる様子を描いた第三章の「愛子乱心」は、作者さんの白米良さんきっての技量が発揮されてる部分だと思うので、気になる人は読んでみてください。既に清水くんのフラグは出ているのでアニメでもしっかり描かれるんじゃないかと思います。

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