ありふれ

ありふれた職業で世界最強/フューレンに着くまで実は色々あった 8話でハジメがウィルの捜索依頼を受けるまで何があったのか解説

ありふれのアニメは8話に入り、ついに先生たちと再会することになりました。

ハジメは奈落の底で孤独に魔物を殺してきて、ユエとも約束したので、かつてのようないじめられっこの言動はもはや見せませんでしたが(したところで結局いじめられるし)、異世界に来ても変わらない先生の姿は、そんなハジメに懐かしさをはじめとする様々な感情を思い出させたところ。

「ハジメ、連れて行くの?」
「あぁ この人はどこまでも先生なんでな。生徒のことに関しては妥協しねぇんだろ」

二人の様子が先生と不良生徒のやり取りにも見えて、8話は個人的には見どころのある内容になっていましたが(⇒8話感想記事)、ハジメたちが湖畔の町ウルに来るまでの過程はアニメでは結構はしょっています。

今回はそんなカットされた部分について、何があったのか解説です。アニメ版はテンポよくしてくれてるものの、“汲み取ってくれるだろうカット”が多めなのが少々残念ですね。(ちなみに例によってweb版より抜粋なので、商業本の方ではカットされているかもしれませんので注意です)

はじめに

先にどの辺をカットしているかについて、軽く触れます。

アニメでは7話でライセン大迷宮をクリアした後、当たり前ですが、8話の冒頭に繋がります。

「私は冒険者ギルド フューレン支部長 イルワ・チャングだ」

冒頭ではハジメたちは、フューレンという中立商業都市にいて、冒険者ギルドのフューレン支部長であるイルワ・チャングと軽い挨拶をし、「ギルドがハジメたちの後ろ盾になる」という条件のもとに、依頼を受けることになります。

流れとしては分かりますが、イルワ・チャングは8話で初登場の人物であり、アニメでは彼とどのように出会ったかなどの前後話が一切ありません。ただし彼はいわゆるモブキャラに近い人物であり、彼の役目はハジメたちを難敵のいる未知なる冒険に送りだすことに尽きます。3本異世界系アニメを見て、下手したら二人いそうな類の人物です。相変わらず、「見せ場を選ぶ」という意味では的確といえば的確ですが大胆なカットでした。

この記事の内容は、7話の終わりから、この8話の冒頭以前ハジメたちは何をしていたか、どのようにしてイルワ・チャングと会うに至ったか、のまとめですね。

ブルックという町に滞在

ライセン大迷宮をクリアして、水流でミレディから盛大に放出されたハジメたちは宿に帰還しました。この宿は、ブルックという町にある「マサカの宿」という宿です。

フューレンではありません。フューレンはブルックの後に訪れた町です。ブルックには、ライセン大迷宮を探す際の足掛かりの町として訪れました。

「ブルックで噂になっていたよ。あのライセン大峡谷を悠々で散策できる3人組の実力者がいると」
「人違いだろ」
▲ 一応単語は出ている

アニメで、湖畔の町ウルの街並みや宿内を綺麗に描いてくれているので、ブルックの街並みが見れなかったのは個人的に惜しかったところ。

冒険者ギルドブルック支部の受付嬢キャサリン

「おや、詮索はなしだよ? いい女に秘密はつきものさね」
「……はぁ、わーたよ。これは有り難く貰っとく」
「素直でよろしい! 色々あるだろうけど、死なないようにね」(第三章「再び、ブルックより」から抜粋)

一応初めてのまともな人里ということで、ハジメたちはブルックで食料やら服やらを補充することに。(シアの槌型の武器「ドリュッケン」もここで作成しました)

まずはお金ということで、樹海で入手した魔物の素材を売るために冒険者ギルドに。ここで、おばさん受付嬢のキャサリンと出会います。アニメでは出ていません。

キャサリンは差別感情のないとても人間のできた人で、快活な性格でもありました。おばさんらしく押しの強いところもあり、そんなキャサリンとハジメの二人のやり取りは、コミュニケーションという意味ではどうしようもなくねじくれてしまったハジメが単に年相応のやり取りをしている風に見えてしまうほどです。

アニメだとハジメが初めてそんな風に見えるのは、愛ちゃん先生との再会シーンだと思いますが、実際はキャサリンが先でした。いいおばちゃんです。

キャサリンとは

「その中のクデタ伯爵家の三男 ウィル・クデタを救出して欲しい」

このキャサリン、実は王都のギルド本部でギルドマスターの秘書長をしていた人物。その後教育係になり、イルワ・チャングも教え子の一人でした。(ついでに、マドンナ的存在の美女でもあった)

イルワ・チャングと会えることになったのは、ドットという秘書長のお目がねにかなったからなんですが、それを許す決め手となったのは、ブルック滞在中に色々と迷惑をかけたということでキャサリンがハジメたちに持たせた一通の手紙でした。

▲ この娘がソーナちゃん。アニメだと純情そうだけど違う。シアの言葉から、変態娘になるきっかけになっても仕方がないとも思えるけど、元々性根から覗き魔だった様子……w

ちなみに色々と迷惑をかけたの内容は、ハジメたちが泊まったマサカの宿の看板娘、もとい変態娘のソーナがハジメたちの部屋を毎夜覗こうとしたり、絶世の美少女であるユエとシアの二人を手に入れようと町の男たちが群がったり、「お姉さま(ユエとシア)と姉妹になり隊」の女性たちがナイフを片手に突っ込んできたりです。(笑)

商隊の護衛任務

 雷龍が、凄まじい轟音を迸らせながら大口を開くと、何とその場にいた魔物の尽くが自らその顎門へと飛び込んでいく。そして、一瞬の抵抗も許されずに雷の顎門に滅却され消えていった。(第三章「冒険者らしいお仕事」よりユエのオリジナル魔法“雷龍”の描写抜粋)

ブルックからフューレンまでの道のりは馬車で約六日。ちょうど商隊の護衛任務があったので、ハジメたちはありふれの世界や人々を知るという意味でもこの依頼を受諾。

同じ護衛任務に就く冒険者から相変わらず美少女人気は出つつ、道中では魔物に襲われるという定例イベントがありましたが、街道で大迷宮クラスの魔物が出るわけもなく、ユエの魔法で一蹴。魔法が“雷龍”というオリジナル魔法であったことなどで、ユエは女神扱いに昇格しました。(笑)

中立商業都市フューレン

▲ 窓からフューレンの立派な街並みが見えそうで見えない

高さ二十メートルの壁に囲まれ、町が四つのエリアに分かれているなど、ブルックよりもだいぶ規模の大きい商業都市フューレンですが、ブルックの時とすることはさほど変わらないので、ハジメたちは案内人を雇い、宿を探しがてら町をめぐることに。

フューレンでもまた、ユエとシアの美少女っぷりにより、問題が起こります。大都市らしく、大金持ちによる、「金を出すから二人を寄越せ」というものですね。もちろん通るわけもなく、“威圧”されたことでやり手の護衛も。

で、ハジメたちは軽くのしました。ハジメに至っては、靴の底に錬成でスパイクを出し、顔面を踏み潰す(片目が潰れた)というなかなかの苛烈な仕打ちで。

この大金持ちの豚男――プームの騒ぎはもちろんたちどころに方々に伝わり、秘書長のドットに事情を話すことになります。ここで手紙を渡し、支部長のイルワ・チャングが出てきたというわけでした。

まとめ ~カットは的確ではあったけど

以上が、web原作でのハジメたちの行程です。こうした場面がアニメで丸々カットされたと聞くと、なかなか驚くところかもしれません。(第三章の頭から5つほど)

とはいえ、上でも触れていますが、カット自体は割と的確ではあったと思います。

元々冒頭からハジメを奈落に落としていたように、ありふれアニメのコンセプトとして、なろう系ないし異世界ファンタジー系としてお馴染みの部分はカットしていこうという気概がありました。

▲ いきなり奈落に落とした1話の冒頭。転生時の描写と勘違いした人多数

なので、新しい街に行き、身分を証明する・買い物をする・移動する、などといった、典型的かつ冗長になりやすい部分――つまりブルックの町での様子は遠慮なくカットして、違和感も特になくつなげることに成功しています。

また、ブルックでもフューレンでも、何かと騒ぎが起きるわけですが、大体ユエとシアの容姿にまつわる事件です。いわゆる昔からある「美少女ヒロインに無数のモブファンが出来る」類のイベントですね。

この辺アニメではお決まりではあるのですが、ありふれ自体は、(主にハジメの主人公像から)さほどお決まりの物語でもないので、アニメとしてカットしたことは結構英断でした。結果、まとまってると思います。乱暴者で、他者に無関心で、殺伐としていて、だけど身内には甘い、賊の頭領のようなワイルドな主人公の物語ですからね。

web原作ファンや、この手の王道のやり取り・進行が好きな人はいくらか不服だったようですけど、そのままアニメに出したら、ハジメの主人公像が主人公像なので白ける感じがありそうです。(スパイクで踏み潰して片目をつぶした辺りは、さすがに鬼畜すぎる理由からかな)ここら辺の美少女キャラに男たち、あるいは女たちが群がるアニメ的なノリと展開は、“ありふれて”もいますからね。クリスタベルの部分とかは、読んでいる分には結構笑わせてもらったりもしたんですけどねw

 化け物がいた。身長二メートル強、全身に筋肉という天然の鎧を纏い、劇画かと思うほど濃ゆい顔、禿頭の天辺にはチョコンと一房の長い髪が生えており三つ編みに結われて先端をピンクのリボンで纏めている。動く度に全身の筋肉がピクピクと動きギシミシと音を立て、両手を頬の隣で組み、くねくねと動いている。(第二章「ブルックの町にて 後編」より)

もっと楽しむ方法

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