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Nに会いにポケモンブラックを始めたら、BWはアンチテーゼな革命的作品だったんだなぁと思い知った話

2018年も残り少なくして、ポケモンのプラチナをクリアしたので、ブラックを始めたとりもげです。

シロナに会うためにポケモンプラチナを始めたらDSLiteの軽さに感動して別のBGMにも感動した話世の中のポケモン事情は、「ピカブイ」で盛り上がっていますね! 絶好調な据え置き機兼携帯ゲーム機であるニンテンドースイッチでポケモン...

プラチナでは、久しぶりのポケモンとシロナイベントを堪能しつつ、ちらっとSwitchのピカブイ動画を見ていたりしていたのですが、最近はモンスターボール型のコントローラーが発売されていたのですね。

▲ Switchのピカブイで使えるのはもちろん、ポケモンGoでも使える

サイズ的には、実際に作中で使われているモンスターボールよりも小さめということ。ですが、リアルモンスターボールであることには変わらないようで、「オレはサトシ!」「ポケモントレーナーになりました」といったレビューコメントがちらほら。考えるところはみな同じということですねw

そんな世の中のポケモン事情を横目で眺めつつ、僕はポケモンブラックを進めていたのですが、進めながらポケモンBWはポケモンシリーズ内でも革命的作品だったんだなぁと改めて思いました。

まずムービーがやばい

なんといってもまずオープニングムービーのわくわく感がやばかったです。

ポケモンといえば、ポケモンという架空の存在を中心とした一つのファンタジー作品ではありますけど、現代が舞台になっている作品です。

新しいポケモンやキャラクターやシステム、ゲーム機が新しくなって向上したもろもろの技術に対する期待感はあっても、舞台(時代背景)に対する期待とかワクワク感は正直それほどありませんでした。だって現代だもの。

だからオープニングムービーで、重要人物と思しきキャラが戴冠式を行っているいかにもファンタジーな光景には「異質さ」を感じずにはいられませんでした。

舞台は現代じゃないの?って思っちゃいますよね。(当時思いませんでしたか?)欧米なら戴冠式(即位式)はありますけど、日本では「王冠」はないですし、式典も派手なものではないですからね。

この式典中に流れるBGMも、これまでの冒険心を煽るような軽快な音楽ではなく、というかポケモンではまず聞かなかった、ガチめの神秘的かつ荘厳な宗教めいた音楽です。ゲームで言えば、サガフロンティアが思い浮かびました。僕ずっとこれ聞いてられます。(式典の後には通例のポケモンの音楽が少し流れます)

僕はダークファンタジーも、宗教音楽の類も大好きです。なので、じゃっかんのダークファンタジー、ないし“救済物語”を味わわせるこのかなりファンタジーに寄ったオープニングは本当に期待感を募らせる仕掛けに他なりませんでした。現代日本+ポケモンという架空の存在の要素を加えたにすぎないライトなファンタジー作品であるポケモンが、現代日本もファンタジーのライトさも、さらには日本文化すらも薄めてガチファンタジー路線になるの?って。というか、「これはポケモンなのか?」そんな素朴な疑問も脳裏にはあったと思います。ここにはだいぶ現代の新しいポケモン作品に対するイメージが、子供向けイメージを強めていることもありますけれども。(もちろん僕が歳を取ったこともありますね)


▲ ちなみに歴代のOP集

お決まりイベントの改変

そうして期待感を募らせつつプレイを始めて次に驚いたのが、描画が立体的(2D)になっていることもそうですが、通例の「御三家関連の草むらでの博士イベント」がないこと。

ポケモンといえば、草むらに入って博士に怒られてポケモンをもらうのが通例というか、初代バージョンがそうであったために、以降の最初のポケモンをもらうイベントは草むら付近でよく起きてました。(初めてポケモンをプレイする人に向けてのナビゲーションも兼ねているので当然と言えば当然ではあります)

初代 草むらに入ってオーキド博士に怒られる
金・銀 忙しいウツギ博士の代わりに御三家のどれかを持ってポケモンじいさんのところに行く
ルビサファ 草むらでポチエナに襲われているオダマキ博士を御三家のどれかで助ける
ダイパ ライバルと草むらに入ってムックル来襲。忘れていたナナカマド博士のスーツケースから御三家を使って切り抜ける
プラチナ ライバルに言われて草むらを駆け抜けようとしたところ、ナナカマド博士から呼び止められる

▲ イベントの例。確かこんな感じ。金・銀だけが草むらからちょっと遠いでしょうか。とはいえ、御三家は研究所にいるウツギ博士から何事もなくもらいます。(そのあとはなかなか衝撃的&伝説的イベントですよね)

なので今回のブラックでの博士に会うことなく、草むらにも入ることなく、家に既に届いているプレゼント包みの箱を開けて自宅で御三家を選ぶのは結構斬新というか、今風だなぁとか思いました。人と対面をせずに事を進める。現代技術の発展の象徴です。(ちなみにイッシュ地方のモデルはニューヨークだそうです)

さらに恒例のライバル的な存在が、今回はチェレンとベルの二人。ライバルは、自分が選ばなかった性別のキャラがそのままライバルになったりもしていたけど、それも今回はなくて。完全にチェレンとベルの二人で固定です。

そんな二人とじゃれあいつつポケモンを選ぶのは、なかなか新鮮でした。

そうして二人と即バトル。そしてしっかり部屋はめちゃくちゃに。細かいなぁと笑いながら、今後の新しい展開の作りこみに期待の持てる魅力的な物語の始まり方でした。

▲ 微笑ましくなる最初の「せーの!」な一歩。筆者のように友達付き合いが少ないと、いいなぁとか思ったりする。(`;ω;´)ウッ。

この二人とは主人公は仲が良いらしく、3人での会話は「昔からベルはそうなんだから」という発言もあり、かなり幼馴染な話っぷり。歴代と比べてもだいぶ明るめのライバル戦BGMも含めて(個人的にはベルのテーマと認識)、よりファンタジーさを増して雰囲気を新たにしていたオープニングとは裏腹に、今後の展開に期待を寄せつつ、どのポケモンよりもほっこりする始まり方とライバルないし二人とのやり取りでもありました。

ガチすぎる悪の組織

ポケモンには悪の組織があるのもまた通例ですよね。ブラックないしBWを語るうえで外せないのが、今作の悪の組織であるプラズマ団であるようでした。

少し前バージョンの話をしますが、以前にプレイしたプラチナでは「ギンガ団」が悪の組織として存在していました。作品によって色合いや方向性が多少違いますけど、彼らはだいたいポケモンによって世界を牛耳ることを狙います。

それにしてもギンガ団に所属する団員たちは、アカギの理想とかギンガ団の方向性をまるで分かっていない上に、自分はバカだからと自嘲する始末でした。こんなだっけ?って、ロケット団の賢くはないけどアニメで役者として大成功した例の三人組や、ならず者組織を意識していたルビサファのマグマ・アクア団なんかを思い出しつつ、正直テキストを読み飛ばしてもいいかなと思うくらいのダメな団員として描かれていました。(だいぶ記憶が危ういけど、BW以前では、一番しょうもない団員じゃないかなあ)

▲ ギンガ団の幹部。デザインとかはいいと思う。賢くかっこいい彼らは、youtubeの公式アニメーションの方で見ることができる(⇒これ

ギンガ団団員からは、「我々に歯向かうっていうことは、宇宙に歯向かうってことだからな」とか、子供の理屈のようなことをたびたび言われます。そんな彼らのおバカっぷりは、ギンガ団の創設者兼トップで、遺伝子関連の博士号をも持っているアカギによって、あいつらは本当にダメだからな的な発言をさせることで無理やり補完をさせている感じがありました。たとえアカギの考えていること、人となりが理解ができないといっても、理解しようと努力していたのは幹部たちだけだったようにも思えました。

なぜこうなってしまったのかといえば、ギンガ団の方向性ないしアカギの思想(あるいは伝説ポケモンの立ち位置的な属性)を「宇宙」や「神」スケールで描いてしまったことが原因なのでしょうね。いわゆる物語の風呂敷をうまく畳むことができず、結果、細部つまり団員たちのアカギへの理解を描くことがおざなりになってしまった、というところ。アカギにしても、27歳の年齢相応とは言いづらい「こころ」に執着するいわくありげな性格にしては、誰に聞いても情報は、アカギが博士号を持っていること以外ほとんどなく、外部での生い立ちの掘り下げ方も、まさかの一般民家でちらっと触れられるのみの様子で、ちょっと雑な印象を受けました。(プラチナのやぶれたせかいで少し補完をしていたようには思います)

「宇宙」や「神」の存在を、ひらがなの少ない会話テキストで小・中学生にも理解させようというのは、なかなか、というか結構な無理難題です。でもこれは「神話」になると楽なんですよね。歴史的事実も哲学的思考も組み込む必要はそれほどなく、完全オリジナルで現代思想の尺度で物語を描けるから。童話的にもできます。動物的で、精霊的な存在でもあるポケモンに合っているのも「神話」の方です。そもそも歴史的事実も、哲学的思考も、もっと言えば詩的な表現も、ポケモンで描いてもしらけられるだけですからね。最悪笑われます。この辺りのプレイ層への配慮は、カンナギタウンの遺跡でのシロナの語りが再三はい・いいえを繰り返されるところでも見ることができます。4回も選択肢があってちょっと過剰じゃないかな、という印象です。

ともあれ、今回のBWの悪の組織であるプラズマ団は、これまでの悪の組織とは毛色ないし組織力が違います。もちろん残念ながら、あまり語らないアカギのせいもあり足並みが揃っていなかったギンガ団とはくらべものになりません。

プラズマ団の幹部であるゲーチスは「ポケモンを開放しろ」と丁寧な言葉遣いで演説します。これがポケモンをもらってものの5分足らずで起きるイベントの一つなので、僕は正直、うおっと思いました。

これ、やばいなって。絶対やりごたえ・見ごたえあるもん。

ポケットモンスターって、ポケモンを育成して強くする最強のポケモントレーナーになる作品なのに、そのポケモンを手放せと彼らは言っているんです。しかも、言うのは悪の組織であり、かといって従来の悪の組織たちのように、強引な手段には出ていません。言葉もしっかり演説の段階を踏んで喋り、冗長でもありません。去っていく団員も、軍隊のように足並みは完璧です。彼らは悪の組織としてだけでなく、単純に組織としても、あるいは政治的組織として優れていることを開幕から見せつけてくれます。

▲ “ポケモン内で”愚かさを説いてくるしたっぱの彼らには思わず二度見した

プラズマ団はこの「ポケモンの開放」を物語が進むごとに現実化していくわけですけど、このプラズマ団イベントはBWでは物語の核、メインイベントと呼ぶべきものになっています。

悪の組織編は確かにメインイベントの一つと言えますが、ポケモンのストーリーのなかで根幹を担っていたかというとそうでもありません。メインはあくまでも最強のトレーナーを目指す部分です。

そうして主人公は最強のトレーナーを目指すわけですが、悪の組織の幹部たちやトップたちは、ポケモントレーナーとしての強さとしても、四天王やチャンピオンの存在を超えることはなく、よくて準最強のような立ち位置でした。ですが、今作はそうではありません。(Nの真剣さと、アデクとチェレンのズレに、あっ…と思う人もいたかもしれませんね)このイッシュ最強となってしまうプラズマ団がいるために、BWのメインストーリーは最強トレーナーを目指すという意味でもプラズマ団編であり、そのために全体の雰囲気も、ポケモンを育成するのに手放せと強いる、いわゆるアンチテーゼ的作品ってやつになっています。悪の組織との戦いへの周囲の巻き込み具合が、これまでの作品の比ではありませんし、たた戦うのではなく、「ポケモン開放という思想」へぶつかっていくのですから、ストーリーが濃厚にならないわけがありません。

それにプラズマ団と戦うときには、毎回この熱すぎるBGMが流れるのでもうね。連戦で、はいはい格闘格闘ってだらけてしまっても、ひとたびBGMを出せば、やる気脳汁がどばどば出てくるっていう。。wプラズマ団め!!

ポケモンの一新までしてくれてる

序盤からばしばし伝わってくるアンチテーゼなストーリーの濃厚さもですが、やっぱりなんのかんのと嬉しいのは、ポケモンが一新されていることかもしれません。

プラチナのプレイ時、1周目から旧ポケモンがちらほらと出てきていました。道中は、旧ポケモンたちに対して懐かしいと思ったりしたんですが、新鮮味はやっぱりないですし、ステータスや覚える技などの特徴もだいたい知っているので、いくら好きな旧ポケモンが出てこようと、頑張って強くしようとする気持ちは薄かったです。

BWでは、1周目すべてのポケモンが新しいポケモンで一新されています。これは嬉しい! 出てくるポケモンの姿や傾向から、コロモリはズバット的なポケモンだろう、ダンゴロはイシツブテ、シママはライボルトとかと同じであとが辛くなるやつね、とかそんな風に思っていても、当然タイプが全く違ったり、意図していたものではなかったりするので、この「外れ」がもう楽しい楽しいw

▲ ジム内の内装・ギミックも、“ぶっとびジム”や“はちみつジム”をはじめ、型破りなものも多くて楽しい

1周目をクリアすると、旧ポケモンが出てくるようになるようですが、やっぱり楽しむには1周目のワクワク感が大事だよねって改めて思いました。なぜって、草むらで旧ポケモンが出てきたときの残念感といったらなかったからです。(笑)

このポケモンの一新は、初代ポケモンの傾向にかなり習っている感じが見受けられますけど、ポケモンの出現地域・姿の傾向をはじめ、ストーリーの根幹でもあるプラズマ団戦BGMに初代オープニングを折り混ぜていたりと、実際いろいろと初代から借り受けている様子。

ストーリーで誰よりも主要キャラであるNに対して、時代的な背景しかり、いろいろと既視感を否めない部分も含めて(関係性の遠い部分では、子供の頃は主人公の名前に毎回「おうさま」とつけていたところとか)、ポケモンのブラックは、久しぶりに純粋な気持ちで楽しんでいるゲームです。当時遊べなかったのは、ちょっともったいなかったなあと、そんな気もしつつ、思慮が深くなった大人になってからやった方が楽しめるのかなぁとか。

BGMも相変わらずいい

スカイアローブリッジのカメラワークを駆使した立体演出やヒウンシティのビル群と人ごみ。プラズマ団の城ができる際のちょっとやりすぎと言いたくなるファンタジー作品らしい圧倒感をはじめ、そこかしこで斬新なアイデアや細かい演出も豊富。ちょっと描きこみの足りなかった前作のプラズマ団とは裏腹にメスを入れすぎるほど入れているプラズマ団の濃厚なストーリー、さらにはポケモンも一新していたりと、力が入りまくってるなぁと思わされた今作のブラックバージョンですが、BGMもまた例によってよかったです。

圧倒的存在感を誇るプラズマ団との戦闘BGM。N登場時の不安をあおり、N自身の拙さを暗示している童話的なBGM。(もうちょっと大人っぽくしてよかったかも)BWのバージョンごとで違うソウリュウシティのBGM。ヒーリングミュージックなサザナミタウン。小動物同士がじゃれているようなライバル戦BGM。そして、田舎、都会、郊外、飛行場町に雪の町にとより取り見取りな各町BGMに、戦闘BGMに、前作のシロナ戦BGMまであり。(プラズマ団BGMでは初代BGMをいじってあったり、Nの戦闘曲にしても妙に綺麗な旋律で始まったりと、今作の音楽はなにかと“入り”が目立ってる)

めちゃくちゃ打楽器叩いてFF8の魔女戦なみにゲーチスゲーチス(たぶんドイツ語だと思うけど)言ってるゲーチス戦BGMなんて、「マジか…」ってリアルでこぼしてしまって、1分くらい固まった後、30分くらい聞いてました。正直、任天堂のゲーム音楽でこれ系のガチ曲を聴くとは思わなかったのです。(めちゃくちゃ偏見)

こうしたBGMの力の入れ具合は、序盤も序盤のカラクサタウンの民家で、住民に話しかけることでピアノとドラムパートを追加させる小粋な演出があった頃から期待は寄せていましたが、

もーーーたまらんっ。ですね。←総評。えっ

【追記】

無事クリアしました。Nはどうやらストーリーをクリアするともう出ない様子。(とはいえ、七賢人によるゲーチスやNに対する心境の吐露、もといフォローアップが完璧で、ここでもうなりました)

なので突如として浮上した、「野良トレーナー平均65レベル」というばかみたいなレベル差問題をなんとか埋めて、2回目の四天王戦に臨んでアデクに勝って、そしてシロナに勝ったら終わりかなって感じです。

もちろん。BW2は購入してます。(⌒∇⌒)BWがシリーズ内の革命的作品だったのでどうしても期待度は落ちてしまいますけど、プラズマ団が復活するっぽいので、また楽しめそうです。

▲ 追記の追記。アデク&シロナ討伐後の最終メンバー。お気に入りはデンチュラとコジョンド。コジョンドがいじっぱりで、ウルガモスがひかえめだったので、2トップエースでした。ヒヤッキーは最後まで入れるとは正直思わなかったけど、冷Bでガブリアスワンパンできるようになったら「よしっ!」って言って、“エアー頭撫で”したよね

余談ですが、たまたま見つけたBW~BW2編のポケスペが面白そうでした。Nに憧れている元プラズマ団という女の子(BW2の女の子主人公)と、12歳にして警視というとんでも設定な男の子(BW2の男の子主人公)が主人公に据えられていました。BWにしても、女の子の主人公の方がポケモン芸能事務所の社長だそう。暇があったら読みたいなぁ。