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ロクアカ/正ヒロイン感たっぷりのルミア=ティンジェル クラスでも天使な“廃棄王女”の行く末は

ロクでなし魔術講師と禁忌教典のヒロインの一人、ルミア=ティンジェル。

意見屋な親友のストッパー役、微笑みヒロインのままに他人を気遣う優しい女の子ですよね。

「それから先生。後でシスティに謝ってあげてくださいね。あの子にとって魔術は亡くなられたおじいさまとの絆を感じていられる大切な物なんです」

その気遣いは、当初のグレンとシスティの仲違いを和解させました。(あと、お調子者から天使様といわれもするタイプ(笑)。)

そんなわけで、システィとは違って富士見書房の人気投票でも1位を獲得する正ヒロイン感のあるルミアでしたが、アニメ版でも言うほど隠していなかったように、ルミアは実は王女で、グレンをはじめ、なかなか他人が簡単には踏み込めない領域を持っているヒロインでもあります。

回復役なヒロイン

ルミアはそんな性格もそうですが女性特有の体格面、という意味でも主に男子から人気です。(システィはグレン曰く期待できない

金髪碧眼ではあるけど、治療魔法、もとい白魔術が得意で、なにげにルミアの行った魔術はロクアカ初披露の魔術となっていました。

ルミアの魔術に対する想いは、天才魔術師でもあった祖父レドルフの意思を継いだシスティーナや、皮肉屋だけど人一倍魔術に対しては真摯なギイブルなど、他の生徒とは少し色合いが違ってもいて、

「私は魔術を真の意味で人の力にしたいなって思ってるんです」

王族らしく、知性をもって正しく魔術を制する目標を抱いています。

そのふわっとしているとも言える壮大な夢ですが、「魔術が既に在る以上、無いことを願うのは現実的でない」と考えているほどの真剣さを含んでもいます。そこのところは、システィーナの夢に対する姿勢とも似ていますね。

異能持ちであるがゆえに

ルミアは3年前に王家を追放されてしまい、現在はルミア=ティンジェルと名乗り、フィーベル家に下宿しています。本名はアルザーノ帝国第二王女エルミアナ=イェル=ケル=アルザーノ。超長い。


▲ 女王はもちろん、本心では一緒にいたかったため、魔術競技祭以降も仲は悪くない

追放の理由は、ルミアが“異能持ち”だったから。(表向きでは王女は死んだと告知され、関係者からは廃棄された王女とも。)

追放直後のルミアはなかなか周囲に心を開かず、「なんで私ばかり…」とヒステリックで、二人は喧嘩ばかりをしていました。

ですが、グレンに助けられた事件は一つのきっかけでした。この事件は異能とは関係がなくシスティーナと間違われただけなんですが、ルミアはグレンに思慕を抱き、恩返しをしたいと考え、それからシスティーナはルミアに泣きつきました。

「ルミア…明日は…その…」
「心配してくれてありがとう。でも私の本当の両親はシスティの御両親よ」

この事件はルミアに生きがいや一つの強さ、掛け替えのない宝物――新しい家族を与えたきっかけの事件でもありますが、それだからといって完全に克服できたわけもなく、グレンに再開するまでは「しがない居候に過ぎない私にそんなことできませんわ」と、システィに茶化してみるくらいには、その奥底にはしっかり影が潜んでいました。

「それにジャイル君の5組は2位だよね。私のクラスが3位。私がジャイル君に勝ったら順位入れ替わっちゃうね」

「フン。面白れぇ」
▲ 強面のジャイルはもちろん、テロリストのジンにすらもルミアは決して屈しようとはしなかったけど、母親から否定されたと思ったらグレンへの飛び火も懸念して処刑に応じる決断は早かった

感応増幅者とは

異能とは、魔術とは全くの別の、その人が生まれながらに持つ奇跡の力、特殊な能力のこと。アニメでは定番ですね。

ただ、ロクアカの世界では異能持ちは魔術がしっかり浸透・発展している半面迫害の対象になっています。その程は王家でも追放するほど。(ロクアカでは魔術が“教科書や理屈で理解できる力”という鞘に収められる力の部分が強いので、こういう化け物じみた扱いになってるのかもしれませんね。)

異能には「発火能力」「冷凍能力」「再生能力」「耐電能力」など様々なものがありますが、ルミアは「感応増幅者」でした。

感応増幅者は、3話でグレンの尽きた魔力を復活させたように、言ってみれば大幅なMP+魔力バフ能力のことで、相手の魔力や魔術そのものの威力を触れるだけで自在に高めることができます。

その利用価値は凄まじく広く、魔術を極めるためなら何でもする非道の魔術結社「天の智慧研究会」は、ルミアをさらい、利用しようと日夜画策しています。ただルミアの感応増幅者としての能力の程度は類稀で、かつて破綻した、死者を蘇生させる「Project:Revive Life」(プロジェクト・リヴァイヴ・ライフ)が可能だと考えられたほどでした。

ルミアの見えないその先

常に危険のつきまとうルミアの行く先、これからは、護衛するグレンやリィエル、アルベルトたちによるとも言えます。まだ明確には開示されてはいませんが、ルミアの感応増幅者としての力は、タイトルにもある禁忌教典(アカシックレコード)と関わりが深かったり、その禁忌教典が“幻の城”との関係が匂わされたり、はたまた普通に王女としての今後もどうなるか分かりません。

ルミアの存在は、さらわれお姫様系ヒロインのままにロクアカという物語を盛り上げてくれはしてくれるものの、グレンが言ったようにその宿命はハードモードそのもの。それだけにシスティやクラスメイトたちとの日々を誰よりも大事にするわけですが、いつ落ち着けるんだろうなぁと、ちょっと物語外から読者目線で心配になってくるのが、システィが猫ならルミアは犬で、天然系ヒロインでもあるルミアの一つの魅力でもあるのかもしれませんね。